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- 2012年11月 『息子「ダウン症と言う知的障害児」小学校 最後の運動会』
- 先日行われた長男の運動会を終えて、小学校でお世話になったお友達と先生方にお手紙を書きました。
『6年生のお友達と先生方へ
龍真にとって、小学生最後の運動会でした。
リレーではいつも、足を引っ張り迷惑をかけてしまう事が気になっていましたが、いつも優しく接して頂いて本当にありがとうございました。
鼓笛では、手作りの太鼓での参加を温かい気持ちで応援、サポートして下さりお陰様でとても上手に行進する事が出来ました。これも6年生の皆様に協力して頂いたお陰です。本当にありがとうございました。 運動会だけでなく、普段から龍真がいろんないたずらをしても何時も、優しく接して頂いて本当にありがとうございました。心からお礼を申し上げます。
「今回のリレーでは、自分を抜かしたお友達に走りながらツバをかけようとしていましたが…」担当の先生に「前代未聞ですわ」と言われ、大笑いしました。
緑ヶ丘小学校の生徒と先生方に出会う事が出来た事を心から嬉しく感じております。
龍真は、小学校を卒業すると奈良県立大淀養護学校に進学します。小学校のお友達や先生と出会う事がほとんど無くなってしまいます。そのことを考えると、今から心が痛くなります。龍真はまだその事を理解出来ていない様で、養護学校に進学してから「小学校のお友達が居無い」と気付くのではないかと心配しています。 自宅に居ても龍真の口からお友達や先生の名前が沢山出て来ます。龍真は本当に緑ヶ丘小学校が好きなのだと思います。
6年生の皆様、そして先生方、本当にありがとうございました。この気持ちは文章では表す事が出来ません。感謝して居ります。』6年1組 山本 龍真（父）
大淀町立大淀緑ヶ丘小学校の運動会は、鼓笛での行進にとても力を入れています。太鼓、鉄琴、トランペットは一番人気で、一学期から何度もオーディションを行い夏休みにも鼓笛の練習があるほどです。
息子龍真はとてもリズム感は良いのですが、行進、体移動等はとても苦手なので、オーディションには受かりませんでした。しかし龍真は太鼓しか出来る楽器はありません。そこで、龍真担当の先生が手作りで太鼓を特別に作ってくれたのです。
後で聞いたのですが、もしも、6年生の生徒の1人でも「龍真だけ特別扱いや」と言う意見が出たなら諦めようと先生方の間では決まっていたそうです。それほど過酷なオーディションなのだそうです。 誰からもクレームはありませんでした。そしてみんなの協力のお陰で、とても上手に鼓笛、行進が出来たのです。 6年間の感謝の気持ちを生徒の皆様と先生方へ伝へたくて、先の文章を先生に渡しました。
後日、多くの生徒が、龍真は同じ中学に行かないということに、とてもショックを受けておられたと教えて下さいました。 先日、音楽発表会があり、小学校に行きました。6年生のお友達（女の子）3人が私と龍真の所へ来て「何で龍ちゃん同じ中学に行かんの。行ったらいいのに。」「私めっちゃ泣いたわ」等と伝えて来てくれたのです。私は「ありがとう。その気持ちとても嬉しい。」と涙を堪えて言いました。
担当の先生が「龍真は6年生のお友達と同じ仲間なのです。特別な存在では無く、一緒に居る当たり前の自然な仲間です。」と教えて下さいました。
ありがとう、龍真のお友達と先生方。
